今日からしばらく旅の記録を紹介しますので文章が長いです。
 
読む方は何回かに分けての話をイメージしやすくするためじっくり読まれた方が理解しやすくなると思います
 
 
読まない方は
画像だけ見て想像ください。
 
 
 
 
 
8月25日 
昼頃全て準備を終えてまずは440km先のロスリバーへ。 
この村が今回の旅の補給ができる最後の村です。
 
この村には2000年 カヌーショップで働いてる時の同僚で若い時に動物の狩りや狩った動物のさばき方
森での生き方教えてくれた恩人ポールが住んでるので25日夜は彼の家に寄ろうとホワイトホースでTボーンステーキを1.5kgほど一部は夕食に一緒に焼いて食べ余れば土産にと持って行ったのです。
 
この時代にホワイトホースにあるカヌーピープルでカヌーをした人は名前を覚えてるはず。
 
 
ロスリバーへはカーマックス周りかジョンソンズクロッシング周りか二通り行き方がありますけどカーマックス周りの方が道が綺麗ので早いのでカーマックス周りで約5時間半くらいです。
 
夜といってもまだ白夜で明るい時間に到着し
ポール連絡すると
 
Paul「病院だ」と。
 
病院を車で探して見つけたけどすでに閉まってるので
 
Yasushi「閉まってるけどこだ?」
 
Paul「ホワイトホースの病院だ」と。
 
Yasushi「どうした?」
 
Paul「脳梗塞で倒れて救急飛行機で運ばれた
うちの土地へキャンパーを止めて今夜は泊まれ
うちは船着場方面行くと大きいゲートがあるとこだ」
 
住所を教えてくれればいいのに
いかにもカナダ人っぽい説明でその方向へ。
 
これかなーと思う家があったのでそこに車ごと入り車を止めて翌日ガソリンスタンドが開くまで休むことに。
 
 
これかなーと思った理由は昔と変わらず
長靴の右だけあっち向いて 
左はこっちむいてそれそれが数m離れて別の場所に放置したあったり
 
釣竿やハンティングで着る服などが庭先置いてあったから。
 
一番は長靴の向きが決め手です。
 
 
 
8月26日 雨
翌朝起きようかなと思っていたところ
5:50 警察の車が土地に入ってきたのです。
 
家には誰もいないのでこれはノックしにくるなと
思って待ってたらやはりノックしてきたので「ポールとは20年前からの知り合いで、、、、」と事情を話すと
「他人の家に不審者がいると通報があった」と
 
要するにこの村には外部から人が来ないので
見たことないキャンパーなんて村にあると
不審者なのです。
 

 
 
 
ガソリンスタンド開店と同時に軽油を入れ
ロスリバーを渡し舟で車ごと渡るとそこから
その先何もない200km以上の悪路へ。
 
先に続く旅での燃料の話しでイメージしやすいように燃費を書いておくと
ロスリバーまで追い風で燃費が良く
6.2km/Lで来ました
 
これはこの大きさの車と2トン近いキャンパー積んでるにしては非常に良い方なのです。
 
サラリーマン時代デリカスペースギアで
2800cc  シングルターボディーゼルに乗ってましたが
高速で90km/hで走っても
10km/Lも走らなかった気がします。おそらく8-9km/L
 
 
今のは6400cc ツインターボディーゼルで2トンの重り
プラスキャンパーの車高が高い分 風の抵抗があることを考えると悪くありません。
 
この先悪路で過去の経験上予想では4km/L前後かなと
その分の燃料で見積もり合計
車に130リッターのタンクと
予備20リッターx2つ
余裕を見て合計170リッターでこの先進んでいくのです。
 
 
話は戻り
今回の目的地は決まってなくて行けるとこまで行くか綺麗な場所を見つけたらそこが目的地なので移動開始。
 
ロスリバー横断するのに車ごと乗って渡る渡し舟
毎日9:00-17:00まで運航
 
 
車の運転席から撮影
まもなく対岸に到着し先が道路
 
 
 
ある程度は予想していた悪路
 
 
天気悪く霧かかってますが左下は崖でその下は川
柵も何もないのがユーコンの道。
 
 
 
 
 
柵の代わりに左右に植物が生い茂り車の幅がいっぱいいっぱいで枝を擦りながら抜けたり。
 
車幅は250cmあります。
 

 
 
 
平均時速20km/hしか出ません。
160kmを8時間かけて走ったところで
キャノルロードを走り出してまだ初日
運転席で異様な臭いがしました。
今朝シャワー浴びたばかりなのになんで臭いのか??
まさか車が故障とは思いたくないので自分の腕を匂ってみたり かれー臭はないはずなのになんでなんで?
とまさかタイヤがパンクかなーと車を止めてタイヤをクンクン。
 
いやタイヤはゴムの匂いで臭いが違う。
なんせ匂ったことのない臭いなのです。
 
ラジエターからの冷却水漏れかなと
おそるおそるボンネットを開けてラジエター回りを見ても何も漏れていなくて
 
あーー発見❗️❗️
二つあるうちの一つのバッテリーが間欠泉のように蒸気を勢いよく吹き出してました。
 
「あーあバッテリーが一つ消えたなー」
 
もう携帯も何も入らない地域なので衛星電話でホワイトホースにいる電気の天才でカヌー屋の社長に聞いてみようと「蒸気がおさまったら大丈夫だよ」という天の声のように甘い期待で居場所の報告を兼ねて電話。
 
居場所を告げたあと
谷角「あのーバッテリっから水蒸気吹いてるんですけど」
 
カヌー社長「どっちから?」
 
谷角「車の方です」
 
社長「ハアーーーーーー!それバッテリー死亡やん!!エンジン止めたらもうかからんで」と愛知出身の人なのに大阪弁で。
 
天の声じゃなく地獄の声に聞こえたのです。
 
しかし今回はキャンパーを積んでるので
「12vのバッテリーはキャンパーに二つ蓄電池用としてあるのでそれ外して車に付け替えてみます」と言って
 
サイズも似てるので早速 車の修理。
 
日本のようにJAFを呼んで1時間で来るような場所ではなく下手したら数日かかるので簡単な修理は自分でやらないといけないのです。
 
一応車には工具を積んでるのでバッテリー交換開始
 

 
 
キャンパーバッテリー一つ外して
車のエンジンルームへ。
 
交換は簡単で実際10分くらいです。
端子を外してまたつけるだけですのでそれだけなら誰でもできます。
しかし車のバッテリーって非常に重いんです。
このバッテリーを帰ってから重さを調べたら一つ26.3kgあり。
 
かよわい女性ならこれを一人で持ち上げて狭い定位置に入れるのは困難です。スペースがギリギリなので1発で入れないと何度もやってると腰を痛めます。
 
 
 
 
プラスマイナスそれぞれに2箇所ある端子で黒くなってるのはそこがボンネットに当たるためバッテリーのプラス側とボンネット(マイナス側)が接触するとショートするので絶縁テープを巻いてさらにマットを何重にも折ってボンネットフードとバッテリー端子の間に置いて触れないようにしてます。(写真にはないです)
 
 
 
 
青い二つがバッテリーで左は正常なもの。
右バッテリーが間欠泉なので取り替えたものでキャンパーバッテリーは高くてボンネットが完全に閉まらないのです。
 
完全に閉まってないと映画「007」のようにガタガタ道で走ってる最中にボンネットが突然開き前が見えずどこかに激突した瞬間車から真上に脱出し落下傘で降りてくるなんて事ができればムービースターになれますがセイゼイ ドリフのようにボンネット開いて激突丸こげで真っ黒な状態で現れるのがこのオチなので 何本も積んでるロープで開かないように固定。
応急処置完了してテストでエンジンを切ってみて始動させるとエンジンはかかったので旅を続行。
 
 

 
こういう旅に限らず
普通のヨーロッパ海外旅行などでも
ロープ
テープ
があれば役に立つので是非持っておいた方がいいです。
 
ロープは洗濯もの干せるし
飛行機で預けたスーツケースが壊れるとテープ ロープで仮固定もできます。
カメラや三脚の補修など使い道いろいろあり。
 
 
 
 
さらに木造で落ちないかと不安にさせる橋を渡り

 
 
 
180km地点まで来たところで
砂利の滑走路のマックミラン空港までたどり着き夜22時頃だったので暗くなる前に休むことにしました。
 
というのも万が一翌日エンジンかからないと
カヌー屋社長にホワイトホースでバッテリー買って来てもらって知り合いのパイロットに頼みタクシーがわりにセスナ機でここまでバッテリーを一つ配達してもらわないとロスリバーへ自走で帰れなくなってしまうので。
 
 

この空港は
鉱物資源を採掘してる現場と
生物など調査してる方や物資をセスナ機またはヘリで運んでくるために作られたもの。
 
管制塔なくドラム缶に燃料が入ったものだけ置いてあります。
 
 
 
足元はブルベリーだらけで
翌日からのビタミンに困りません。
 

 
 
 
8月27日 また雨
エンジンがかかるかなーと始動させると問題なしで
さらに奥を目指しました。
 

 
 
つづきはまた。